薬学総合研究所のご紹介



薬学総合研究所長 村岡 修
 近畿大学は実学精神を重視した教育ならびに研究に力を注いでいます。薬学総合研究所では医薬品等の探索からその評価に至る様々な課題について基礎から実用化まで幅広い研究を実施しています。例えば、有用植物の人工培養や薬用/食品素材中の機能性成分の探索などを主たるテーマとして多くの成果を上げてきました。これらの成果は、本学農学部や生物理工学部との共同研究および国際交流提携先である瀋陽薬科大学新疆中薬民族薬研究所(いずれも中国)やRajamangala工科大学(タイ)との学術交流などから生まれた成果であります。
 また、NEDO、科学技術振興機構などの公的機関からのグラントを元に国家プロジェクトの一つとして位置づけられている「糖鎖エンジニアリングプロジェクト」でも大きな成果を上げつつあります。加えて、2007年度文部科学省私立大学高度化推進事業ハイテク・リサーチ・センター整備事業にも採択され(事業名:補完代替医療素材の科学的評価とその機能性成分をシーズとする難治性疾患治療薬の創製)、活発な研究活動を実施しております。
 高齢化社会の進展を受けて、バイオ医薬品や再生医療等の先端的医療はもとより、医療に頼らないで健康な日常生活を営むために、健康食品栄養補助剤(サプリメント)などを利用して健康の維持および増進を図り、高血圧や糖尿病などの生活習慣病に煩わされない健康な生活を営みたいという国民の健康志向は非常に強くなっています。これに対して、総合大学のスケールメリットを生かし、2007年にアンチエイジングセンターを医学部奈良病院、奈良病院薬剤部、薬学部、農学部食品栄養学科,健康スポーツセンターとともに開設(センター長:掛樋一晃教授)し、先端的医療及び健康食品や栄養補助剤(サプリメント)について薬学的見地に基づき的確な科学的評価を行うとともに、市民に適切な情報提供を行うことができる研究を実施し、さらに健康食品関連産業との連携を通じて適正に評価された情報を市民の皆様に提供したいと考えています。
 
また国際交流活動の一環として、交流協定先からの留学生の受け入れや共同研究を積極的に進めているとともに、地球環境保全への取り組みとして中国新疆ウイグル自治区タクラマカン砂漠の砂漠緑化事業に貢献するなど、多様なプロジェクトを推進しております。

さらに、薬学総合研究所では産官学の連携を積極的に進めて「薬」に関するさまざまな問題に対応できる体制を整え、幅広い研究活動を進めています。委託研究のご提案や市民の皆様からのご意見を歓迎いたします。