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国立がん研究センター中央病院見学報告

2019.02.26

施設見学

がん化学療法への関わりを中心に、国立がん研究センター中央病院の薬剤部での取り組みについて、説明を受け見学した。

◎国立がん研究センター中央病院薬剤部概要の説明
・薬剤師数66 名、レジデント(3 年制、修練2 年制)17 名
・薬剤部内で、調剤、注射薬払い出し、治験薬管理、ミキシングなどを行っている。

◎8 階サポートセンター案内、薬剤師外来について
・経口抗がん剤治療患者が対象。麻薬、治験は対象にしていない。
・1 日20 名弱、予約制。
・Dr によって利用率が変わる。
・2 回目はほぼ100%フォローしているが、以降は任意。
・薬剤師以外にも、栄養、リハビリ、精神腫瘍、MSWなどの部屋があり、連携して対応している。

◎3 階通院治療センター案内、外来化学療法への薬剤師の関わりについて
・第一、第二通院治療センターにて、1 日150 名の患者に対応。
・薬剤師は点滴中に服薬指導を実施。
・薬剤師は診療科別担当制で入院と外来の両方に対応。

◎注射室概要説明、混合調製、レジメン監査について
・ミキシングは1 日につき、外来分150 件、入院分50 件のすべてのケモ、外来のプレメディに対応。
・バーコードで電子カルテ上の最新情報にてチェックし、調製の監査も実施。
・病棟担当者がレジメンチェックを行っているが、注射室にて過去5回の薬歴から処方内容の確認も行
っている。 ・閉鎖式デバイスは一部で使用しているが、監査システムには不適である。

◎調剤室概要説明、周術期外来、レブラミドなどの指導について
・外来投薬窓口横の説明室にて周術期の抗凝固薬チェックをほぼ100%で実施。
・オペ日が未確定の場合が多いため、休薬指示などは出せないのが現状。

◎薬剤管理指導業務、病棟担当者と混合調製担当者との連携について
・薬剤管理指導は診療科別に担当している。

・病棟担当者は、持参薬チェックなどの診療報酬上の病棟業務を行っている。

その他、希少がん、AYA世代、がんゲノム治療における薬剤師の関わりなど意見交換をした。

以上、病院薬剤師、大学教員のそれぞれの立場において、得られた知見は大変有意義な内容であった。