令和7年度講演要旨

 
第1回 9月27日(土)15:00~18:10 
  
15:00-16:30
心不全治療最新のトピック
 ~心不全治療薬の変遷と心アミロイドーシス治療について~

近畿大学医学部循環器内科 講師 
  松村 光一郎 先生

 高齢化社会とともに、心不全患者さんは年々増加しています。長期予後は不良と言われており、がん患者さんと同等の生存率であることが指摘されています。これまで様々な心不全治療薬が登場しており、最新の薬物治療の考え方について、みなさんと共有できればと思います。また近年心アミロイドーシス患者さんが増加しており、増加の背景や診断方法・薬物治療介入について、実際の症例も交えながら、理解を進めていただければと思います。


16:40-18:10
薬剤師が知っておくべき心不全薬物治療
近畿大学病院 薬剤部 薬剤師 /心不全療養指導士
  岡本 卓也 先生

 超高齢化を迎えている日本では心疾患患者が増加しています。中でも心不全患者は約120万人いるといわれており、「心不全パンデミック」と呼ばれています。心不全は「治らない病気」であり、患者の予後はガンよりも悪いです。いかに心不全を発症させないか、心不全発症後はいかに再入院を減らすことができるか、そこが大きなポイントとなってきます。 本講演では薬剤師が知っておくべき心不全薬物治療について解説します。さらに、心不全患者に対する薬剤師の役割にも触れていきます。


第2回 10月25日(土)15:00~18:10 
  
15:00-16:30
地域とつながる薬剤師の可能性 〜在宅医療と東大阪プロジェクトの実践から〜
医療法人綾正会かわべクリニック 東大阪プロジェクト
  医 師 川邉 正和 先生
  看護師 川邉 綾香 先生

 本講演では、在宅医療を実践する医師と看護師の立場から、地域包括ケアにおける薬剤師の役割や多職種連携の実際を紹介します。東大阪プロジェクトの具体的な取り組みや地域活動の事例を通じて、薬剤師が地域で果たすべき役割と今後の可能性について考える機会を提供します。

16:40-18:10
保険薬局薬剤師のがん治療への関わり ~地域連携の中で果たすべき役割~
一般社団法人 泉州メディカ 代表理事
  和田 憲周 先生

 がん治療の進歩とともに、外来での化学療法が増え、患者は病院だけでなく地域社会で生活しながら治療を続けることが一般的となっている。このような医療環境の変化により、保険薬局薬剤師が果たすべき役割も大きく変化し、保険薬局では服薬指導だけでなく、調剤後のフォローアップを実施することも求められている。 本講演では、がん治療における保険薬局薬剤師の現状と課題を明らかにし、地域包括ケアの中で期待される役割や、医療機関との連携のあり方について事例を交えながら解説する。