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2019.5.20~7.19
植物園フォトコンテスト
(第6回見学会)

入賞作品と審査員(写真家 太田 眞 先生)講評


総  評
今回初めての試みとして薬草の花の写真のコンテストが開催されました。その審査を担当して感じたことは狙っている花にシャープなピントがないものや、花の写真にも拘らず、本来の色ではなく派手な色調になったり、表現の狙いが曖昧になってしまっているものなどが結構数多く見受けられました。また花の写真のコンテストにも拘らず虫が主役になってしまっている写真が結構あったことも残念なことでした。コンテストに参加される人は主催者側が何を求めているかを正しく認識して撮影を行う必要があります。今後、コンテストに応募される方はしっかりと主催者のニーズを把握して作品づくりに励んでいただきたいと思います。


特  選 (1作品)
      
大きく膨らんだ (フウセンカズラ)
大阪市  吉田 様
(評) 大きな丸の上に小さな可愛い花が乗っています。それが可愛らしく表現されました。緑色の丸さと白い小さな花が清潔感漂う仕上げになって好感が持てました。面白い、可愛らしい、好感が持てる良い印象が重なって表現されている作品です。
  


準 特 選 (2作品)
      
「おねだり」
奈良市  大原 様
(評) ヒヨスの花が終わって実になろうとしていますが、その並びが面白く表現されました。もう少し画面全体にシャープさがあればより効果的な表現になったでしょう。きれいな花には毒があると言われますがこのヒヨスも毒を持っています。この毒も使い方では薬になると言われています。解毒剤の原料として使われていたとのこと。豆知識として面白いのでは?
  
      
やさしい日和に
八尾市  河合 様
(評) オカゼリの花。黒い空間にぽっかりと浮いた白い島のようなそんな印象です。ただもう少し露出を明るくすることが必要でした。白い花がグレーになってしまってはせっかくの清潔感が喪失してしまいます。もう少し白い色を大事に扱ってほしかった写真です。背景が黒く落ちてくれた、花が浮き上がっていることが素晴らしいだけに惜しかったと思います。
  


入  選 (2作品)
      
陽を浴びて
堺市  橋本 様
(評) イトハユリの赤い花を撮影されました。前ボケを使用しての作画ですが、前ボケと奥の被写体の花との間隔、重なり方がうるさくなってしまいました。もう少し空間を空けてボケの存在と、被写体の存在を明確にすべきだったと思います。奥行き感を大事に表現しましょう。
  
      
To the future
大阪市  高木 様
(評) ノアザミの綿毛、それが今にも風で、飛んでしまいそうな状況。周囲の茎にも飛ばされて付いた綿毛がありますが、綿毛が画面の中心に置きすぎているのが残念です。画面の上のほうに配置すれば心理的にも動きが感じられるようになるので、縦位置で、上部に綿毛を置いて作画されればよかったと思います。
  


薬用植物園長特別賞 (1作品)
      
おにごっこ
豊中市市  時川 様
(評) オカゼリの上で、蜜を吸うカメムシとテントウムシ。今回のテーマからすれば外れますが色彩や、狙いが面白いということで、薬草園長の特別賞として選出されました。虫の動きの方向性も合っていますので、追いかけっこをしているように見えて楽しい写真です。
  






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