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近畿大学 薬学部 薬用植物園

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最新の一枚

しおり 53枚目 2024年3月3日
新属の植物が発見される
 ぞくぞく わくわく


 びっくり! 感動! 今年の感じでいうならまさに『ぞくぞく わくわく』興奮です。

 なっなっなっなんと日本で新しい属(当然新種)の植物が発見されたそうです。興味があれば『新属 発見 植物』などでネット検索すれば、各種マスコミ関係や神戸大学から記事が発信されていますので、詳しいことはそちらを見てください。タヌキノショクダイ科の新しい属『ムジナノショクダイ属』の『ムジナノショクダイ』学名 Relictithismia kimotsukiensis と名付けられたそうです。写真もいくつも載っていました。
  「属(ゾク)」というのは分類学上「種(シュ)」のひとつ上の階級で、いくつかの似た特徴を持つ「種(シュ)」をまとめたグループです。「属(ゾク)」どうしを比較し、似たものをまとめたグループが「科(カ)」になります。

● ◎ ● ◎ ●

 アマゾンなどの熱帯雨林の奥の奥やシベリアの永久凍土の中であれば、まだ発見されていない属の植物があるかもしれないとは思いますが、まさかの日本で、しかも離島というわけでもなく鹿児島県大隅半島で見つかったというのだから驚きもひとしおです。確かに日本でも新種の植物は時々発見されていますが、日本で新属の植物が見つかったのは約1世紀ぶりです。これまでうまく土の中に隠れて気付かれなかったようです。

● ◎ ● ◎ ●

 もうひとつすごい!と感じたことです。発見した植物が新属新種の植物と突き止めるには大学の先生方の調査研究を経ていますが、はじめに発見したのが大学や研究機関の偉い先生ではなく、一般の植物愛好家の方らしいこと。もちろん植物が好きで、詳しいからこそ気が付いたのでしょうが、本当に素晴らしい。日本の底力的なものを感じます。

 とりあげた植物 について
★ ムジナノショクダイ  
   Relictithismia kimotsukiensis  タヌキノショクダイ科