植物園の最近
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2023.12.1

周りがないと
良く見える

まだお披露目しておらず、バックヤードで育てているキササゲ
すっかり葉が落ちました。
木偏に秋と書く楸(ヒサギ)の正体として
このキササゲも考えられています。
(楸はアカメガシワだという説もありますが、
詳しくは49枚目 に記載しています)


そのしおり49枚目でもキササゲの果実の写真を載せましたが、
葉が邪魔になり、
なかなか薬用部位の果実(日本薬局方収載の生薬『キササゲ』)が
分かりにくい状態でした。
葉が落ちると、良く果実が見えること。
そう、こんな果実です。

ちなみに、キササゲの和名の由来は、
木にできるササゲだとされます。
(青いサヤを野菜として食用にするササゲは
サヤの長さはインゲンの 2 ~ 3 倍くらいで、インゲンよりも柔らかな歯ごたえです。)


もっとも、ササゲはマメ科の植物で、
キササゲはノウゼンカズラ科に分類されるのですが。
キササゲのタネには長い毛が生えていて、マメとはずいぶん様子が違います。

ということで、キササゲは大きな木になります。

移転前にキャンパス内に薬用植物園があったときには
仲間のアメリカキササゲ(生薬キササゲの基原ではない)を
植えていましたが、
花も果実も高い位置にあり、よく見ることができませんでした。
果実がぶら下がっているのを下から見上げるのがやっとでした。

技術員は、写真のキササゲを、来園者に花や果実を見てもらいやすいように
なるべく小さく育てるつもりのようです。
ご覧いただける日を楽しみにしていてください。



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