本研究室では細胞の生体内動態と局在を制御する細胞遊走因子「ケモカイン」の生理的あるいは様々な疾患における病的役割を明らかとするとともに、それらを標的としたがん、感染症、アレルギー性疾患に対する新規治療法/医薬品の開発を進めています。現在、我々の発見した成人T細胞白血病 (ATL) におけるCCR4異所性発現は、CCR4を標的とした抗体医薬品の開発へと発展しています。また、これまでにATLでのCCR4異所性発現は新規発がん遺伝子カスケードによっても制御されていることも明らかとしていますが、未だに不明な点も多く残されており、これらの発がんカスケードによるATLがん化機構についても解明していきたいと考えています。

主な研究項目
1. 細胞遊走因子ケモカインのがん、感染症およびアレルギー性疾患における病的役割の研究
2. 新規発がん関連遺伝子の同定とその機能解析
3. ケモカインシステムを利用した新規ワクチンの確立
4. 和漢薬ライブラリーを用いたケモカインレセプターアゴニスト/アンタゴニストの探索研究
5. 新規ケモカイン受容体の探索

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