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近畿大学 薬学部 薬用植物園


 

しおり 2枚目 2021年12月24日RECRUIT

しおり とは
 栞 枝折り


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 「しおり」は歴史的仮名づかいでは「しをり」ですが、「しほり」とも表していました。元々は、山道などで、木の枝を折って道案内としたものを指します。読んで字のごとく「枝折り」ですね。登山道で道迷いを防ぐために、枝に赤い布を結び付けたり岩に〇や×をペイントしたりするコースサイン(通称:赤テープ)*のようなものでしょう。
 それで「遠足のしおり」や「修学旅行のしおり」と案内書 "guide" のことを「しおり」というわけですね。本に挟むもの "bookmark" というだけの意味ではないようです。確かに本のしおりも、どこまで読んだかをしめす案内ですね。

 “枝折る”と同じ音に”萎る”がありますが、このコーナが萎る(シヲル)ことの無いように、様々な話題を続けていきたいと思います。気楽な読み物的なお話の他、植物の分類学や形態学の用語の解説、生薬の形状、漢方などについて取り上げる予定です。
 みなさまに植物についての理解を深めていただくものになることを願って。

 * なお、登山道の紐やテープは登山のコースサイン(赤テープ)以外の目的で付けられていることが有ります。例えば、林業や測量、狩猟などです。そのため、赤テープだけを信じて進むと、道迷い、遭難してしまう場所もあります。地図、方位磁石などで、自分の位置を確認して歩くようにしてください。
 また、特にビニールテープは分解されず、山にとってはゴミでしかありません。さらに、勝手にコースサインを付けることにより、他の人が道を迷う原因にもなります。自然の中に人間の勝手でゴミを持ち込まない、残さないを守りましょう。もちろん枝を折って道しるべとしないでください。自然破壊以外の何物でもありません。