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近畿大学 薬学部 薬用植物園



しおり 15枚目 2022年4月6日RECRUIT

お爺さんへの 道のり
 こうやってお爺さん(翁)は出来上がる

 植物の観察はまだまだ若葉マークの私には、当たり前の植物の日々の変化が とてもおもしろく感じられます。毎日のように植物たちと仲良くしていると色々なことを教えてくれます。本当に少しずつですが、植物の色々な違いに気づけるように成長していく自分を嬉しく思います。
 そのような中で、今日 気がついてホヤホヤのオキナグサの様子をお届けしたいと思います。当たり前のことを偉そうにとのお叱りを受けそうですが。一年前どころか昨日までは、なんとなく『オキナグサの花だ!!』『確かに白髪だ!!』くらいにしか見ていませんでしたが。

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 ちょうどこれらの写真のようにです。せいぜい、『花は下向きにに咲くが、翁らしくなると上を向くのだなあ』くらいの感覚です。

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 こういうのは、絵的にはおもしろいかもしれません。暗赤紫色の花弁のように見えるものはガクです。

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 この翁の白髪に種子(正確には果実)がついていて、タンポポの綿毛のように風により種子をまき散らす効果があります。それで、何に気が付いたかというと、

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 この毛は翁の頭のように開く前は、花の中心でこのように ひねられていました。ほぉーと思い周りの花(ガク片が落ちかけのものなど)を良く観察し、(私の主観で)時間を巻き戻す方向で、下に写真を配置します。

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 花の中心に多数のおしべとめしべがあります。
 ところで、なぜ白髪の持ち主は翁(おきな = 年を取った男性)なのでしょう? 別に嫗(おうな = 年を取った女性)でもよいのでは?と、ふと疑問に思う私です。男性にしたのには いわれがあるはずと思う私は現代人なのでしょうね、多分。今でこそ女性の短髪は当たり前ですが、歴史の中では、このクサの白い髪は、女性の髪とするには短すぎるのでしょう。

植 物 と 学 名
★ オキナグサ
   Pulsatilla cernua  キンポウゲ科