写真は7月29日付け朝日新聞大阪版の朝刊ですが、文部科学省の発表によると、全国学力調査で4年ぶりに行われた理科の正答率が低下したそうです。直接の原因とは言い切れませんが、コロナ禍で観察や実験の授業も減っていることも多少なりとも影響があるのではと気になります。身近な小中学校でも感染対策のために、そろって実験・実習をするということが減らされているそうで、動画や先生によるデモでの体験になることもあるそうです。やむえないこととはいえ、理系の私としてはこれからの科学の発展のためにも心配です。いえいえ、けして非難するつもりではなく、先生方のご苦労はわかっているつもりというより、頭が下がります。大学でも密を避けるために仕方なく、実習の内容を調整したり、学生さんは実際に手を動かさずに動画で実験を観るだけにとどめたりするなどと工夫せざるをえませんでした。小中高でも大学でも、感染対策を万全におこないながら、できることを少しずつ増やしていますよね。
しかし、やはり経験に勝るものは無いというわけで、夏休みの自由研究を通じて、科学への興味の一歩としてもらえたら嬉しいなと思います。植物なんてどうでしょうか。都会やマンション暮らしの方は、そんな身近に植物なんてないから無理!と思うかもしれませんが、大丈夫です。昨日の夕食に何を食べましたか?台所には数多くの植物たち(野菜)が いるではありませんか。この時だけは、食べ物をもったいないとは言わずに少しだけ使ってみましょう。いえ、食べる部分ではなく捨てる部分だっていいですよ。ナスのへたでも、ジャガイモの皮でも工夫次第で実験、観察はできます。
植物でなくても、魚一匹を解剖してみるのも(後でおいしく食べましょう)、(コムギが高騰しているので言いづらいですが)パンのかけらに生えるカビを観察しても、立派な自由研究になると思います。何をするかは、子供の発想次第ですし、それを考える過程こそが一番大切です。と思うものの、いきなり野菜や魚を渡されても子供は困ると思いますので、次のしおり(お盆明けの予定)では、少し具体的な自由研究の案を紹介したいと思います。