前回のしおりでは、隣に生えているゲンノショウコとトリカブトは紛らわしいというお話をしましたが、もちろん単独で生えていても見誤ることがあります。
ということで再び質問です、これはゲンノショウコでしょうか?トリカブトでしょうか?今日撮影したものです。みなさんにはどう見えますか?
葉を大きくします。よーく特徴を観察してください。
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ゲンノショウコと判断した方、トリカブトと思った方、それぞれどれくらいの割合でしょう?正答率を調べてみたいものです。
ごめんなさい。これは実はウマノアシガタ、別名キンポウゲです。4月頃の開花時なら、一目でそれとわかると思います。
黄色く光沢のある花弁が目を引きますね。こちらも日本各地で見られる野草です。懐かしい、どこに生えていますか?とおっしゃる来園者がいらっしゃっるので、やはり郊外へ行かないと見つからないのでしょうか。
花の近くの上部の葉は切れ込みのために細く見えますが、根もと近くの葉はどこから見てもゲンノショウコに良く似ています。トリカブトにもこんな葉をするものがあります。ウマノアシガタも有毒植物です。
とりあげた植物 について
★ ウマノアシガタ = キンポウゲ 有毒
Ranunculus japonicus キンポウゲ科
★ トリカブト 有毒
キンポウゲ科トリカブト属植物の総称
このうち、ハナトリカブトとオクトリカブトが日本薬局方収載の生薬ブシの基原植物とされる
★ ゲンノショウコ
Geranium thunbergii フウロソウ科
地上部:生薬 ゲンノショウコ 日局18