近畿大学 薬学部 薬用植物園

　だんだんと季節も進み、あと 1 ヶ月ほどで本園も再開園の予定です。来園されるみなさんに花も観ていただけえるよう、前年の秋から どころか、1 年も 2 年も前からバックヤードでポットなどに種を播き、育ててから地植えしている植物も多くあります。今年も開園に向け、いくつかの苗を植えました。ところが、まだ植物の少ないこの時期、ムクドリにとって植物園は格好のえさ場、まさにパラダイスだったのでしょう。色々と食べられました。ムクドリによる食害については技術員さんのブログでも取り上げています（2022年2月16日分）。
　ムクドリは雑食性で、田んぼや畑の害虫を食べてくれる益鳥として、以前は大切にされていました。しかし、あちらこちらで都市化が進む今ではすっかり嫌われ者です。糞公害と鳴き声による騒音、そして農作物を荒らす とんでもない害鳥です。ムクドリから見れば、餌や巣を作る場所が無くなったためなのですが、被害を受けている方にはとても深刻な問題です。対策に頭を悩ませている方も多いのでは。

　植物園でも、食害防止のために「鳥よけ」が設置されました。これであきらめて欲しいのですが。
　そういえば、この写真をみると、白い鳥よけは 2 ヶ所に分かれてあります 。確かに、間に食べられていない植物がありました。ムクドリにも食の好みがあり、意外にグルメなのでしょうか？ 確かにムクドリが食べたアブラナもケールもアブラナ科アブラナ属の植物で、私たちも食べるので、ムクドリにも美味しいのでしょうが。写真を撮っているときは、ボーっとして特に関心を持てなかったことを我ながら悲しく反省しながら、この間に植えられているものは何だったかなと確認しに行き、ハッと息をのみました。
　そこに植えられていた植物は、。。。続きは しおり 7枚目 で。

植 物
・アブラナ = ナタネナ (Brassica rapa var. oleifera：アブラナ科)
・ケール = ハゴロモカンラン (Brassica oleracea L. var. acephala：アブラナ科)